九歳で売られ、芸を磨き、史上最高値で水揚げされ、男たちに愛された芸妓さゆりの生涯を書いた小説です。昔の花街祇園のシステムがわかる本でもあります。著者が外国人ですけども、よくある「勘違い日本」では無く、実際よく調べてるし深く洞察し、精緻に祇園の美と真実が描かれている。日本文化のある一面を見事に捉えるという偉業をまんまとやってのけている。 |
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←の下巻。合わせて読みたい。 |
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切手にもなった「序の舞」の作者上村松園の伝記小説。明治時代に女性が絵を書き、社会に認められようになるまでの苦労は、男性に比べて大変なことであった。世の中に認められてからの彼女の暮らし振りや画壇の彼女に対する待遇になぐさめられる。
吉川英治文学賞受賞作品 |