祇園甲部の始業式 2001年 1月24日
花街の立春
2001年 2月8日
大石忌
2001年 2月25日
一見さんおことわり
2001年 3月19日
桜
2001年 3月30日
都をどり
2001年 4月1日
都をどりの楽屋裏
2001年 4月16日
舞妓ちゃんの休日
2001年 5月5日
川床
2001年 5月24日
襟替え
2001年 6月13日
祇園祭
2001年 6月30日
団扇
2001年 7月26日
舞妓ちゃんと芸妓はん
2001年 8月9日
地蔵盆
2001年 8月31日
お茶屋とおかん
2001年 9月19日
晴明はん
2001年 10月17日
同期の舞妓
2001年 10月30日
花街と任侠界の義理ごと
2001年 11月28日
祇園の師走
2001年 12月24日
2002年へ |
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長かった「をどり」もようやっと終わり、京の町にはいつの間にやら初夏の風に鯉のぼりが泳いどります。 舞妓ちゃんらは久しぶりにまとまったお休み貰うて、(大体1日から6日まで)それぞれ、郷へ帰ったり友達と旅行したりと羽のばしてはります。「○×ちゃん、今度のお休みどないすんのん」「うちは、お正月帰れへんかったし、家に帰ろ思うてんねやけど。△×ちゃんは?」「うちは□×ちゃんとディズニーランド行こ思てたんやけど、うっとこのお姉さんが『北海道行くし、あんたもついといない』て云われてしもてん。うっとこのお姉さんだけやとまだええんやけど、他に大きいお姉さん2人も行かはるらしいし、そら気ぃ使うしかなんわ」
舞妓ちゃん・自前になる前の芸妓はんらのお休みは、祗園甲部では第二・第四日曜の月2回どす。 あとはをどりの後に5〜6日、七月の末ころに3日位の夏休み、暮れは大体25日くらいからお正月5日くらいまでのお正月休み、といったとこどす。 多めに数えても年間休日55日くらい。しかも朝8時頃起きてから夜の12時1時までのお仕事。年に120〜130日も休日あって、その上口開いたら「有給休暇、有給休暇」ちゅうたはるどこぞのOLはんに彼女らの爪の垢でも煎じて飲ましてやりとぉおす。
舞妓ちゃんにならんと、そのまま高校へ行っとったらお休みもぎょうさんあって遊びほうけていられたもんを、なんで彼女らはわざわざ苦労を求めて祗園町へ来やはったんやろか?てふと思うときもおす。 昔みたいに祗園に生まれ、何の疑問も持たんと舞妓になるちゅう時代やおへん。 他所から来やはるお方はみな、舞妓姿に憧れて来はったんが殆どやて思います。 せやから厳しい仕込みさんの修業にびっくりして辞めてしまう子も仰山いたはります。けど、その中にも厳しい修業を終え、舞妓ちゃんにならはる人も少のおすがいたはります。 店出ししてからはまた舞を始め、いろんな芸事の修業が待っています。ここでも挫折して辞めはる舞妓ちゃんもいたはります。
今の組合長の竹葉さんも、舞妓に憧れてならはったんどす。すでに在籍五十年を越えてはりますが、「この世界しか自分の生きる世界はおへん。辛いと思うたことはおへんし、これからもずっと芸妓を続けとぉおす」て云うたはります。今の舞妓ちゃんも、でけたらお姉さんみたいな芸妓はんになって欲しいて思います。 あしたの祗園町は、みなあんたらの背にかかってますのえ。 |